ファイルサーバー移行で、アクセス権をなくさない robocopy の使い方と、電帳法の「書類の検索」

容量が足りなくなって、ファイルサーバーを入れ替える、NAS を増設する。そのたびに、「アクセス権が引き継がれない」「古いフォルダの持ち主が分からない」という問題が起きます。この記事では、Windows のファイルサーバー移行で、アクセス権を保つ robocopy のオプションをまとめます。
症状
- 移行したら、フォルダにアクセスできない人が出た
- 共有の権限が、移行先で初期化されていた
- 誰のものか分からない古いフォルダが、そのまま残っている
robocopy の基本形
robocopy 移行元 移行先 /E /COPYALL /DCOPY:DAT /R:1 /W:1 /MT:16 /XJ /LOG:C:\log\migrate.log /TEE
- /E:空のフォルダも含めて、サブフォルダをコピーする
- /COPYALL:データ・属性・タイムスタンプ・NTFS のアクセス権(ACL)・所有者・監査情報を、すべてコピーする
- /DCOPY:DAT:フォルダのデータ・属性・タイムスタンプもコピーする
- /R:1 /W:1:失敗時の再試行を1回、待ちを1秒にする(既定は 100万回なので、必ず指定する)
- /MT:16:16 スレッドで並列にコピーする
- /XJ:ジャンクション(リンク)をたどらない。無限ループを避ける
管理者権限のコマンドプロンプトで実行してください。所有者と ACL をコピーするには、権限が必要です。
/MIR を使うときの注意
/MIR は、移行先を移行元と同じにするため、移行元にないファイルを、移行先から削除します。最終の差分同期で使うのが安全です。実行前に /L(一覧のみ。実際にはコピーしない)で、結果を確かめます。
移行で漏れやすいもの
- 共有の権限(共有名のアクセス許可):NTFS の ACL とは別に保存されており、robocopy ではコピーされません。移行元の共有設定を、控えて(Get-SmbShare などで出力する)、移行先で作り直します
- 長いパス:260 文字を超えるパスは、エクスプローラーで扱えません。robocopy は扱えますが、移行後に開けないファイルが出ないか、確認します
- フォルダの最終アクセス日時:環境によって更新が無効だったり、バックアップなどのアクセスで変わったりするため、古さの判断には向きません。最終更新日時で判断するのが確実です
古いフォルダの整理
- 一定期間(たとえば 3 年)更新のないフォルダを、一覧にする
- 所有者に確認して、アーカイブ先へ移すか、削除するかを決める
- 階層が深すぎるフォルダは、部署・案件・年度の3階層程度に収める
次の壁:事務系の書類が、散らばる
図面や大容量データの置き場所を整えても、請求書・見積書・領収書のような事務系の PDF が、共有フォルダやローカルに、思い思いに置かれていることが多くあります。
電子帳簿保存法では、電子取引で受け取った書類の保存に、取引年月日・取引金額・取引先で検索できることなどが、要件として定められています。要件の範囲は、事業の規模などで異なる場合があります。必ず、税理士などに確認してください。
また、リース満了日や契約更新の期限を、Excel の台帳で管理していると、更新漏れが起きます。
補足:図面はファイルサーバー、書類と期限は別に
巨大な図面データは、ファイルサーバーに任せるのが適しています。一方、請求書・領収書の検索と、契約・資格・許認可の期限は、KASANERU に分けられます。
- 経費・購入の申請に添付された領収書・請求書を、取引年月日・金額・取引先で検索できる。検索結果は CSV に書き出せる
- 契約・許認可・車検などの期限を、担当者つきで登録し、期限の前(既定は 90 日前・30 日前・7 日前)に自動で通知する
KASANERU の書類検索は、電子帳簿保存法の検索の要件に備えるためのもので、法令への適合を保証するものではありません。
30日間、無料で試せます。



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