新しいPCのキッティングにおいて、アプリケーションの事前インストールや細かなOS設定を行うために「監査モード(Audit Mode)」を利用するケースは多いでしょう。しかし、Windows 11ではこの監査モードと、Intune(Autopilot)による自動登録が競合し、展開がスタックする事象が報告されています。
なぜ競合するのか
監査モードは、Out-of-Box Experience (OOBE) を一時的にバイパスして管理者権限でログインする状態です。一方で、Intuneの自動登録(特にAutopilot)はOOBEプロセスの初期段階でトリガーされます。監査モード中にネットワークに接続すると、バックグラウンドでデバイスの自動登録プロセスが走り始め、その後のSysprep実行時に「デバイスは既にプロビジョニングされています」といったエラーを誘発することがあります。
SysprepとOOBEのタイミング
マスターイメージを作成する際は、以下の順序を厳守する必要があります。
監査モード入室: Ctrl+Shift+F3で入室します。
設定・インストール: ネットワークには極力接続せず、オフラインで作業を完結させます。
一般化(Sysprep): /generalize /oobe /shutdown を実行します。
隔離ネットワークの重要性
実務上の最も確実な回避策は、監査モードでの作業中、外部インターネットから隔離されたネットワーク(またはオフライン)で作業することです。もしインターネット接続が必要な場合は、プロキシやファイアウォールで enrollment.manage.microsoft.com 等のIntune関連エンドポイントを一時的に遮断し、自動登録が開始されないよう制御する必要があります。
まとめ
Windows 11のモダンな展開では、従来の「ガチガチに作り込んだマスターイメージ」よりも、Intuneの構成プロファイルによる「後付け設定」へのシフトが推奨されています。どうしても監査モードが必要な場合は、OOBEプロセスとの「ネットワーク的な接触」をいかに断つかが成功の秘訣です。

コメント