Microsoft Entra Connect(旧Azure AD Connect)は自動アップグレード機能を持っていますが、設定上は有効になっているのにバージョンが古いまま止まっているケースに遭遇しました。
症状
Entra Connectの自動アップグレードがEnabledになっている。にもかかわらず、インストール済みバージョンが数世代前のまま更新されない。イベントログやアップグレードエージェントのログを確認しても、致命的なエラーは見当たらない。
調べたこと
設定ファイルの破損、レジストリの異常、インストールパスの不整合、関連サービスの停止など、典型的な原因を一通り確認しましたが、これといった決定打は見つかりませんでした。自動アップグレードは内部的にタスクスケジューラ経由で定期チェックする仕組みですが、何らかの理由でこのチェック自体が期待通りに走っていない、というのが実態に近いようです。
対処: 手動アップグレードに切り替える
原因の完全な特定にこだわるより、手動でインストーラーを実行してアップグレードする方が早く確実です。Microsoft公式から最新のEntra Connectインストーラーをダウンロードし、対象サーバーで管理者権限でインストーラーを実行します(既存構成は保持したままアップグレードされます)。アップグレード後は、同期スケジューラが正常に動作しているか、同期ログでエラーが出ていないかを確認します。
ステージング環境がない場合、本番サーバーに直接手動アップグレードをかけることになりますが、Entra Connectのアップグレードは基本的に既存の同期設定を維持したまま行われるため、作業時間帯を業務影響の少ない時間に寄せれば大きなリスクにはなりにくい作業です。
まとめ
「自動アップグレードが有効なのに上がらない」場合、原因調査に時間をかけすぎるより、手動アップグレードで確実に最新化してしまう方が実務的です。特に大規模なSSO基盤でない環境であれば、手動アップグレードの影響範囲も限定的です。


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